尹住職のお話 
[桃太郎と朝鮮]

桃太郎と朝鮮桃太郎の童話は朝鮮と深い関係があります。その謎を十二支が解いてくれます。 十二支は方角を表すのにも用いられます。北に子を置いて時計回りに進めると、東が卯、南が午、西が酉。丑と寅の間の方角は北東ですが、鬼が出入りする表鬼門と言われています。よく見ると鬼には牛(丑)のような角があり、虎(寅)の皮をまとっていますね。

桃太郎は鬼退治に向かうとき猿、キジ、犬を家来につけました。これは「智・仁・勇」、つまり猿は智恵を絞り(智)、犬は飼い主に忠実で(仁)、キジは勇敢に戦う(勇)ことを表しているという説があります。また、猿が戦略戦術を練り、キジが空から偵察し、犬が噛み付くという役割分担であるとも言われています。

猿(申)、キジ(酉)、犬(戌)は裏鬼門を表しています。朝鮮では自分にないものを持っている人、強く秀でた人を「鬼神」と呼びました。桃太郎のふるさと吉備(岡山)の裏鬼門の方角は朝鮮半島です。桃太郎は宝の山を持ち帰りましたが、朝鮮半島から多くの技術、文化が日本に流れた事実と辻褄が合います。実際、吉備国は朝鮮半島との交流が知られています。すると桃太郎の童話は朝・日友好のお話しなのかもしれません。

■イラスト
河美香(埼玉初中教員)

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